公家義徳


公家 義徳 (こうけ よしのり) 演出家・俳優

 NHKアクターズゼミナールを経て、1994年東京演劇アンサンブル入団。

2008年以降は演出に力を注ぎ評価を得ているが、劇団の数々のレパートリーの中核を担う俳優でもある。

1999年、代表作『桜の森の満開の下』がロンドン・ブリヤート・アイルランドで公演を行い、大成功をおさめた。初めての海外公演となったイギリス・ロシアで大役をになった公家は、芝居することの恐ろしさと喜びをかみしめることとなった。坂口安吾の描いた男の観念のなかの美を、セリフから舞台空間に浮かび上がらせた。同作品は2005年にはアイルランド・英国での3都市公演、2013年にはモルドヴァ・ルーマニアで上演し非常に高い評価を得ている。

『走れメロス』で10代目のメロスとして肉体の極限に挑みながら全国の高校を巡演。2003年には同作品で韓国3都市での公演を行う。

2006年ブレヒトの没後50年にベルリンで行われたブレヒトフェスティバルに招待を受けた『ガリレイの生涯』で公家は主人公ガリレオ・ガリレイ役を担い、ブレヒトが拠点としたBE劇場で上演。演出家(故)広渡のテキストに忠実な上演スタイルと、公家の若いガリレイが新鮮な衝撃を与えた。

2015年には演劇集団ア・ラプラスに『バルカンのスパイ』の客演として出演しセルビア5都市での公演を行う。

演出家としては主にドイツ語圏の翻訳作品を上演。故・広渡常敏から受け継いだナイーブな感性を軸にしたスタイリッシュな舞台づくりが観客を魅了している。

2016年にはパレスチナのイエスシアターと東京演劇アンサンブルの共同作品『ミラー』でイハッブ・ザハダア氏と共同演出を務めた。

演出家・俳優のみならず、高校演劇の審査員やWS講師としても各地で活躍している。

日本演出者協会国際部所属。

【主な出演作品】

『ふたりの主人を一度に持つと』(客演) ミラノピッコロ座招聘公演 語り手 1995
かれら自身の黄金の都市(教室公演) ウェスカー アンドルー・コバム 1994
肝っ玉おっ母とその子供たち ブレヒト 兄息子 1998
セチュアンの善人 ブレヒト ヤン・スン 1998
ガリレイの生涯 ブレヒト ガリレオ・ガリレイ 2006
恋愛恐怖病 岸田国士 1998
桜の森の満開の下 坂口安吾 1999
走れメロス 太宰治 メロス/セリヌンティウス 2001
蜃気楼の見える町 広渡常敏 田村 2001
海鳴りの底から 堀田善衛 叙事詩の語り手/田村 2001
沼地にて-FEN キャリル・チャーチル ヘンリー他 1996
こぶたのかくれんぼ 小沢正 オオカミ 1997
ゲド戦記 ル・グウィン 呼び出しの賢人 2000
名探偵カッレとスパイ団 リンドグレーン ラスムス教授 2002
常陸坊海尊 秋元松代 安田啓太 2002
グスコーブドリの伝記 宮沢賢治 ペンネンナーム 2004
消えた海賊 広渡常敏 カルル 2002
ヒロシマの夜打つ太鼓 広渡常敏 山村 2003
日本の気象 久保栄 中尾敬吾 2004
ワーニャ伯父さん チェーホフ アーストロフ 2004
林檎園日記 久保栄 安倍信胤 2005
海の五十二万石 広渡常敏 伊藤小左衛門 2006
夜の空を翔ける 広渡常敏 菱山六郎太 2008
アンティゴネ ブレヒト クレオン 2009
山脈 木下順二 山田浩介 2010
避暑に訪れた人びと ゴーリキー ヤーコフ・シャリーモフ 2010
シャイロック ウェスカー バサーニオウ 2011
ぼくはエルサレムのことを話しているのだ ウェスカー デイヴ・シモンズ 2012
屠畜場の聖ヨハンナ B/ブレヒト スナイダー 2014
バルカンのスパイ(客演) ドゥシャン・コバチェビッチ 20015
ビーダーマンと放火犯たち マックス・フリッシュ ビーダーマン 20017

【主な演出作品ほか】

明日を紡ぐ娘たち 広渡常敏 演出 2008年
ラリー ぼくが言わずにいたこと ジャネット・タージン 脚本・演出 2010年
忘却のキス B.シュトラウス 演出 2013年
修復不能 ITI日本演劇センター主催 演出 2013年
無実 デーア・ローアー 演出 2014年
アリバイ年代記 (リーディング) 日韓演劇交流センター主催 キム・ジェヨプ 演出 2014年
最後の審判の日 エデン・フォン・ホルバート 演出 2015年
消えた海賊 広渡常敏 演出 2015年
ミラー パレスチナ・イエスシアター

東京演劇アンサンブル

デバイジングによる創作劇 共同演出 2016年
丘の上のイエッtペ(リーディング) 日本演出者協会主催 ルドヴィ・ホルベア 演出 2016年
泥棒たち デーア・ローアー 演出 2017年
トゥランドット あるいは 嘘のウワヌリ大会議 B/ブレヒト 演出 2018年