洪 美玉 (ほん みお)

 『赦せない行為』舞台より

 東京演劇アンサンブル俳優教室33期を経て、東京演劇アンサンブル2000年入団。
  印象的なのは、都民芸術フェスティバル『消えた海賊』(広渡常敏・作)では、海賊たちの女リーダー・ゾフィーを  好演。思慮深さと、勝気で吸引力のある女性を魅力的に演じたのが印象的。

 『走れメロス』の旅公演の縁で洪ちゃんとは北は北海道から南は沖縄、そして韓国と一緒に走ってきた仲間だ。この7年間はお互いを知る上でとても大きかったと思う。洪ちゃんは、いつでも体ごとぶつかって行く感じ。話す時も歌う時も踊る時も、そして飲む時も。エネルギー余って、血を流して走った時もあったような…。それから、男顔負けの強さがある。平台は一人で運ぶし、イントレの上で照明の仕込みをしてたりもする。彼女は弱音を吐くよりも先に行動している。かと思えば、劇団に迷いこんだカナリアを引き取って世話してたりもするのだ。そんな彼女の芝居で印象深いのは『第三帝国の恐怖と貧困』の一場面だ。その時の彼女をとても女らしく感じたのは私だけだろうか? 今回の芝居でお互い新たな相手に出会えることを願って、よろしく!(『夜の空を翔ける』公演パンフレット by Michi Sasaki)

 馬力があるんですよ。ほんと、一言で言うと。こういうこと、こういうとこで書いちゃまずいかな、と思いつつ……、飲んだら、さらにこの馬力が増すんですよ。
 洪美玉が自己紹介の時に、「本名が、ほんみお、です。」なんておどけて言う時、平凡な名前な僕は、ちょっとうらやましかったりする。
 気は優しくて、力持ち、そのうえ美人で……、とは、どこかのよしこちゃんが自画自賛してたけど、彼女のイメージって、それに近いな。むしろ、よしこちゃんより。
 『セチュアンの善人』を観て、劇団に入ってきたのはもう10年くらい前だろうか。今では、ヤン・スンの母親役で、『セチュアンの善人』の舞台に立っている。それはもう、とても楽しそうに舞台に存在している。
 『道路』では、軽やかなステップで、男を誘惑する踊る女。力強さと、軽やかさと、ちょっとした色気……。これまた、生き生きとくるくるしている彼女を見るのは、楽しい。ほとんどセリフもないままに、男をどこぞにつれてってしまうのだ。その感じが、またほほえましいというか、妖しいというか……。
 そう言えば、毎年年末の納会では、夜も更けると、ダンスタイムが始まるのだが、その最初に踊るのは、たいていが彼女だったりする。なるほど、なるほど、お酒を飲んで、楽しくなって、音楽が流れてきたら、踊りたくなるじゃないか。彼女が踊る女なのは、間違いないなぁ。

(『道路 La Route』公演ブログより)

 【主な舞台作品】

走れメロス

太宰治

コロス

コーカサスの白墨の輪

B.ブレヒト

貴族の女

消えた海賊

広渡常敏

ゾフィー

日本の気象

久保栄

電話交換手

ガリレイの生涯

B.ブレヒト

少し若い女官

赦せない行為

森本薫

第三帝国の恐怖と貧困(研究生公演)

B.ブレヒト

ユダヤ人の妻

セチュアンの善人 B.ブレヒト ヤン夫人
明日を紡ぐ娘たち 広渡常敏 姉崎
母―おふくろ B.ブレヒト 伯母
道路 La Route アゴタ・クリストフ 踊る女