久保栄没後50年記念 東京演劇アンサンブル公演
日本の気象

2008年3月28日〜30日 ブレヒトの芝居小屋
終演後のアンケートのご紹介です。(一部省略などしてある部分があります。


ふだんなかなか見る機会のない作品の上演が嬉しかったです。―中略―「気象台」という特殊な世界を舞台にこのようなすばらしい作品を描いた久保栄という人はすごい才能の持ち主だと感心しました。(54歳・女)



長い作品でしたが、時間が短く感じられる程、役者の方々の演技がとてもすばらしかったです。内容も深いものがありました。




自然科学と社会状況を巧みに重ね合わせた名作ですが、他の劇団ではなかなか実現できない、とてもすばらしい試みを感謝いたします。登場されるだけで、そしてその明確なセリフと演技で存在感あふれる伊藤さんはじめベテランから若手まで、すばらしいアンサンブルとリアリティーに感激しました。リアルな装置と大転換もみごとでした。ありがとうございます。これからにも期待しています。



―略―このような芝居はもう書かれることはないだろうし、また現在上演するのは東京演劇アンサンブルくらいしかないと思う。状況を人間との間の普遍的なありようを直截に描く作品であるから、いつでも、どこでも、誰でもこれを観て何かを考えないことはありえない。演劇のあるべき姿を(ひとつの)表す貴重な芝居を上演されたことに感謝したい。




近所に住んでいるので、貴劇団はかねてから気になる存在でしたが、今回初めて公演に足を運ぶことができました。4時間弱にわたる長いお芝居。そして、とっつきにくいとも言われる作品であるだけに、きちんと鑑賞できるかやや不安でしたが、それは杞憂であって、時間を忘れさせるほどにグイグイと引き寄せられるものを感じました。戦争や国家権力に関して、静かでありながら説得力をもった作品だったと思います。(39歳・男)



自然科学の研究を途中まで志した者として、時代、人間社会の状況に巻き込まれてぶつかる合間に、気象の話をする人々の目が輝き無心に返るような表情が印象的でした。何か、そういう普遍的な一つのもの(世界観)への信頼新出や憧憬があることで、科学者はリベラルさをどこかに持ち続けることができながら、人間としての矛盾に苦しんで生きることができるのかもしれません。