東京演劇アンサンブル
こどもの劇場公演

目をさませトラゴロウ



小沢正/作
広渡常敏/脚本・演出
林光/音楽

入江洋佑/演出補
照明/大鷲良一
効果/田村悳
舞台監督/入江龍太
制作/太田昭

2012年5月8日(火)19時
5月9日(水)14時

ブレヒトの芝居小屋

一般:2500円
高校生以下:2000円

東京演劇アンサンブルWEBチケットサービス 

■キャスト

トラゴロウ=浅井純彦/熊谷宏平
きつね=天利早智
うさぎ=正木ひかり
さる=渡邉みゆき
りす=冨山小枝
くま=藤本亮平
みつばち=篠原祐哉
からす=洪美玉
だちょう=安孫子芽以
だちょうのひな=山﨑智子
ライオン=雨宮大夢
キリン=本多弘典
とらのすけ=竹口範顕
りょうし=松下重人
りょうしのおかみさん=奈須弘子
サーカスの団長=松本暁太郎


■ものがたり
 
山の竹やぶにトラが住んでいた。名前はトラノ・トラゴロウといった。
トラゴロウはいつもおなかを空かせている。
トラゴロウが三番目に好きなのは居眠りすること。
そして二番目に大好きなのはにくまんじゅう。
でも一番大好きなのは、三番目に好きな昼寝をしているところへ、二番目に大好きなにくまんじゅうがころころ転がってきて、それをパクッと食べること。
 

『目をさませトラゴロウ』

ある日猟師がトラゴロウに誕生日のプレゼントだと言って、大きなたまごを持ってきた。
「お昼の十二時に食べること」と言っていた。
ところがカラスが、それはダチョウのたまごだから、食べて良いかどうか聞かなくちゃと、トラゴロウにアドバイスをする。
そこでトラゴロウは街の動物園にいるダチョウのところへ向かう。
ところがダチョウはちゃんとたまごをひとつ温めていた。
この卵はどうやらダチョウのではないらしい。ダチョウに追い返されたトラゴロウは、持ち主のわからないたまごを猟師に返しにいった。
するとたまごの中から、バリバリっと音がした。
猟師が「それはたまごじゃなくて爆弾だ! 」と頭を抱える。
だがたまごからはダチョウのヒナが生まれた。
ということは、動物園にあるダチョウのたまごが爆弾だ。
トラゴロウはヒナを連れてそれーっと動物園へ。
間一髪間に合って、ダチョウは無事。トラゴロウは動物園で園長に鞭で脅かされつつ踊る動物たちを助ける。
そして動物園のトラのトラノスケとともに悪い人間たちを食べて、動物たちとともに山へ戻っていく。
 
表題作『目をさませトラゴロウ』のほか、
『一つが二つ』『箱を空けると』『夢のオルゴール』『はちみつかみつばちか』の5つの話のオムニバス。
 

 
 
■上演にあたって
 
『目をさませトラゴロウ』は、東京演劇アンサンブルこどもの劇場公演の最大のヒット作です。
小沢正氏の創作童話の傑作を、広渡常敏が脚色・演出し、現在の形に至るまでにも数々のステージを経験してきました。
そして今回また新たな演劇として生まれ変わろうとしています。
文化庁ふれあい教室や全国のおやこ劇場公演でも大好評を得た『音楽劇・ちゅうたのくうそう』の原作者・小沢正氏の代表作である『目をさませトラゴロウ』は、理論社から再販を重ねており、色あせることなく多くの人々に読まれています。
ブラックユーモアとウィットに富んだ原作は時代を越えてこどもたちに愛されてきました。
しかし発表当時はそのユニークな発想や、大胆不敵な理想主義は、人々に強烈な衝撃を与えました。
広渡常敏の脚本は、トラゴロウ、きつねの博士、ウサギ、サル、リス、カラス、猟師と猟師のおかみさんたちが繰り広げるドタバタ喜劇のなかに、エゴの醜さ、科学信奉の弊害、夢みる力の素晴しさ、そして身勝手な人間をたくみに描いています。
トラゴロウたちの住む山にも人間の侵入は防げません。追いつめられた動物たちに、ユートピアはあるのでしょうか。
動物たちの姿に現代を生きる人間の姿が投影されています。
小さい子供たちには夢を、しかし大人たちにはこの現実を突きつける舞台となるでしょう。
 
また、『目をさませトラゴロウ』はストーリーだけでなく、その数々の仕掛けでもこどもたちを魅了しています。
美しい竹に彩られたにくまんじゅう型の舞台装置、きつねの博士が考え出す様々な機械、自動車にリモコンカー、たくさんの動物たちの衣裳などなど。
ブレヒトの芝居小屋ならではの身近な距離と濃密な空間で、ハラハラどきどきしながら楽しみ、夢を見、考えられる、本格的な児童劇です。
1幕にはオムニバス形式の短編を、2幕には中編を組み合わせて、幼児から大人まで楽しめる構成となっています。
既成の児童文学をあざ笑うかのような大胆な原作を、既成の児童演劇を覆す大胆な演出によって、舞台化しています。どうぞご期待ください。

 



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